好きなものをすきでなくなること

トラジャクリエに2公演参加してきました。結論から言うと、楽しくなかった。

4・5月は現場の予定がつまっていてクリエの楽しみ度はその中でも低かった。いちばん楽しみだったのは娘。長野コン。そうは言っても楽しみで、そのために1ヶ月も前から仕事を前倒しして公演日に休めるように調整してがんばっていた。でも、公演4日前から体調を崩して3日前に入院してしまった。焦ったし悔しかった。行けないのではないかとその数日で何度も思ったけれど、友人と話す中でやっぱり諦めきれなくて、退院した直後に身体を引きずりながら観に行った。


その結果、楽しくなかった。

アンコールをしたくなかった、早く終われとひたすらに願っていた。
かなり体調が悪かったからそのせいもあるだろうとは思ったけど、次の日少し良くなった状態で見てもまだぜんぜん楽しくなかった。楽しかった探しをするのが難しいほどに。愕然とした。だいすきな、だいすきなはずののえるくんがいるのに、楽しくない。のえるくんを見ても何も思わない。かわいいも格好いいも何も思わなくて、心を動かされることなくわたしのトラジャクリエが幕を閉じた。
いま、どうしたらいいかわからない。のえるくんが好きなのかわからない、ファンなのか分からない。
今回の髪型と色がかなり好きでは無かったのでそのせいもあるかもしれないけど、髪型が似合ってなくて好きじゃないなんて今まで何度もあった。だからそれくらいで見る気になれないなんてあるはずないのに、そんなはずないのに、見たくなくてしめばかり見ていた。

しめは良い。しめはかわいい。皮肉なことにのえるくんからこの6年間で初めて目を逸らしたことで、しめの控えめな表情の豊かさを知ってより一層しめを好きになった。でもそれは担当としてではなくて、今までずっと持っていた遠くから見守るしめへの愛情みたいなものだった。

わたしは個人主義だからこのユニットを好きになったことは1度もなくて、トラジャクリエとしては楽しみにはしていなかった。あくまでものえるくんとしめを観に行っただけ。だからこそ余計に好きな子を見て心動かされない衝撃が大きくて、もう、何と言えば、どう書けばこの心の空白みたいなものを表せるのかわからない。ユニット全体としてMCがあまりにもつまらなかったり全員歌が下手だったりと不満はたくさんあるけれど、個人主義としてはそんなの関係ないんだと思う。関係なしに、たのしくなかった。これはとても大きい事実で。


長い年月の間、時間とお金と熱量を費やしてだいすきでたまらなかった子を好きでなくなることは到底受け入れがたい。何も言えなくなるくらいつらい。
わたしは過去に縋っているのだろうか。今ののえるくんのことは好きじゃないのだろうか。今回は体調の悪さも相まってたまたま波が引いていただけだと思いたい。
「好き」が「好きじゃなくなる」ことはとてもつらくて悲しい。